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市房山(1722m)二ッ岩(1672m)縦走

●コース
●登山日
●メンバー
市房キャンプ場〜市房山〜二ッ岩〜野々頭〜キャンプ場
H15. 9.18(木)晴れ
単独

市房山〜二ッ岩周回コース



★★★熊本と宮崎の境に聳える市房山は久住、祖母、国見岳と並ぶ、九州の代表的な1700m峰です。古くから霊山として崇められ人々の信仰を集めています。市房神社参道には樹齢1000年とも云われる大杉が聳えています。


●登山口までのアプローチ
●キャンプ場駐車場
▲▲▲数十台、駐車可能。
市房神社中宮 ▲▲▲数台、駐車可能。キャンプ場からよりも30‐40分時間短縮できます。
野々頭からの林道 ▲▲▲車高の高い車であれば林道終点まで行けます。乗用車でも500mほど手前の駐車スペースまでは行けそうです。


参考タイム
広川インター-(90分)-人吉インター-(45分)-市房キャンプ場


▲▲▲早朝3時起床。広川インターから高速に入り快調に南に下る。八代を過ぎるとトンネルの連続だ。23のトンネルを抜けると人吉インターはもうすぐ。
 料金所の人に市房ダムへの道を尋ねると料金所を出て信号を左折、次の信号をもう一度左折とのこと。教えられた道は通称フルーテイロードと呼ばれる広域農道だった。国道219号線経由と比べるとかなり時間節約出来た筈だ。ただしこのルートでは料金所を出てすぐのコンビニ以外にめぼしい店がないので注意。
 朝霧の白く流れる農道を、湯前・水上村方面にひたすら走り、市房ダム・日向方面左の表示板から左折する。水上村役場を右に見て大きなループ橋をぐるっと廻ると一気に市房ダムの堰堤に出る。しばらくダムに沿って走り湯山の集落を抜けてキャンプ場についたのは5時40分だった。走行距離191kmだ。



参考タイム
市房キャンプ場ー-(60分)-市房神社-(50分)-6合目-(80分)-市房山


▲▲▲広い駐車場には私の車、一台だけだ。薄明の空に市房山の稜線がくっきりと見えている。準備を整え6時、駐車場を後にした。車道をしばらく歩き、祓川にかかる橋を渡るとすぐ左手に鳥居がある。ここが参道入り口兼登山口で、登山届に記帳をする。
 いつもの事だが登り始めの30分ほどが特にきつい。このところかなり、詰めて山行しているので少しは楽に登れるのでは、と期待もしていたがあまり変わらない。すぐに大杉が次々と現れる。何十代にも亘る人の営みを見続けてきた大杉に畏敬の念を感じる。
 一合目、夫婦杉は切り株だけが残っていた。三合目、八丁坂から石積みの階段を10分ほど登ると中宮の赤い色彩が目に飛び込んで来た。

▲▲▲市房神社中宮はコンクリート製で山小屋も兼ねて宿泊も可能との事だが何か冷え冷えとした感じだった。ここで標高900mである。
 右手から神社の裏に廻りここから急登が始まる。丸太で作られた急勾配の階段は少しも進まぬ内に息が上がってしまう。木の根っこやロープにつかまりながら青息吐息で標高を稼いで行く。五合目の仏岩、六合目の馬の背あたりまでがこのコースで一番きつい。
  馬の背越えの水場は枯れていた。北西の木の間越しに津野岳が見え隠れしている。七合目を過ぎてブナ、ヒメシャラ、ツガが現れるころ、勾配もゆるくなり頂上への期待も高まり快適な山歩きとなる。八合目1500m、新しい鉄製ポール標識の九合目1600mを越えれば山頂は目の前だ。

▲▲▲一等三角点のある山頂はゆったりと広い。気持ちの良い青空が広がっている。
 ときおり冷たい風が頬をなでる。ゆっくりと風景を楽しみカメラに収めた。
大杉参道 市房山頂 市房山頂

韓国岳・高千穂峰 津野岳(江代山) 市房ダム・仰烏帽子山

市房山山頂から360度展望




参考タイム
市房山-(140分)-二ッ岩


▲▲▲今回の山行きの中で個人的なハイライトはこの縦走部分だ。
 市房山から北方、二ッ岩に至る3kmほどの尾根はノコギリ尾根と呼ばれ東西に鋭く切れ落ち、小ピークのアップダウンが続く。崩壊地も多く、痩せ尾根の縦走路があやうく削り取られそうな個所もいくつかあった。
 危険な場所もあったが総じて楽しい尾根歩きだった。見渡せば右手には石堂山、左手には津野岳、正面には二ッ岩の岩峰、振り返れば今、通って来た市房山に続く峰々、人っ子一人いない世界で聞こえて来るのは鳥のさえずり、秋空は高く澄んでいた。
 縦走路の前半部分で、撮影タイムを取りすぎて後半、急いだがかなり予定オーバーのタイムになった。縦走路の最後に、岩壁を3mほどザイルで上がるポイントがあって少し緊張したが思ったより容易に上がることが出来て、ほっとした。
 二ッ岩で弁当を食べていると、この日の始めての出会いとなる単独登山者がやって来た。バテバテですよ、と言いながら、5分ほど休んだだけで先に下山された。

心見の橋(チョックストーン) 二ッ岩を望む 縦走路(後方、津野岳)

石堂山 崩壊地 ザイルのある岩峰



参考タイム
二ッ岩-(80分)-林道出会-(80分)-市房キャンプ場


▲▲▲二ッ岩で30分ほど休憩して下山にかかった。西方向の尾根を下るが、こちらもしばらくは崩壊気味の痩せ尾根で気を抜けない。さきほど通って来た尾根道が木々の間から見え隠れする。こちらから見るとけっこう高度感がある。
 道は次第に枝尾根に移ってどんどん高度を下げて行く。谷川の音が聞こえるようになると、もう林道は近い。荒れた林道を500mほど進むと車数台、留められる駐車スペースがある。この先、林道の分岐がかなりあるが主要地点にはキャンプ場への案内板が設置されているので迷うことはない。16時、登山口に無事、到着した。帰りは湯山の元湯温泉(キレイ・安い)で汗と疲れを流しました。


下山路から二ッ岩 林道から縦走路 キャンプ場駐車場から


参考図1歩行記録図
全歩行記録(標高・距離)


縦走部記録

参考図2
高度8000mから南方俯瞰

参考図3
高度8000mから北方俯瞰


参考図4
周回コース
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